第3章 トリップと双子の弟
あれから約1年半、私は1歳になっていた。
え?流れが早い?気にしたら負けだ。
まあ、とりあえず話を変えて、
今の私はうちはツバキ。
前世の名前と同じか少し違う名前になると思っていた私は、この名前を聞いたときすごく驚いた。
ああ、それと驚いたといえばもうひとつ。
それは、
「ツバキ~、イタチを起こしてきてくれる?」
『はぁ~い』
「まったく..ツバキは朝強いのにイタチは弱いのよね~。双子なのに...」
そう、そうなのだ..!私とイタチはどうやら双子らしい。しかも私が姉というポジ。あのときイタチらしき赤ちゃんは見なかったが多分診察か何かを受けていたのだろう。
『イタチ、大きくなったらちゅよくなりゅよ!』
色んな意味でね?という言葉を飲み込み、私の部屋でもあるイタチの部屋へ歩いていった。
サスケなら姉の方がいいけどイタチなら妹の方がよかったなー、なんて思ってた時期が私にもありました。ありましたが、今は姉で心底よかったと思う!
なぜなら..
『イタチー、起きなしゃーい!』
「...んー..ねぇーね?」
そう言ってイタチは私にギュッっと抱きついてきた。
そう、イタチは私によく甘えてきてくれるのだ。
原作では、クールであまり人に甘えていないイメージだったので驚いたが、可愛かったので思考を停止させた。
可愛いは正義だからね
『起きなしゃい、ママが呼んでりゅよ!』
私はそう言うとイタチを揺らした。
「..んー...」
イタチは少し目を開けて私から離れ、
「ねぇね、」
と言って左手を差し出してきた。
『んっ、』
私は頷きながらイタチの手をギュッと握り、リビングへと歩き出した。
私たちは常にというわけではないが大体手を繋いでいる。双子効果なのかどうなのかわからないが私もイタチもお互いがそばにいると安心する。
それに、これまた不思議なことに私たち双子はお互いの考えていることがなんとなくわかってしまう。
例えば、今何を食べたいか。何をしたいか。どこに行きたいか。などなど。
それがわかったときに純粋に思ったのが...
双子ってすごい...