第5章 第三次忍界大戦
“イタチ...助けて"
「!?」
そう、声が聞こえた気がした。
「?どうした、」
「..姉さんに...何かあったかもしれない」
俺は、そう言うと、一目散に姉さんとサクトさんが偵察に行った方へ向かった。
「おい!!待て!イタチ!」
後ろから父さんの声が聞こえたが、それを無視して全速力で姉さんの元へ向かう。
姉さん...!
姉さん...!
「っ、どこだ!?」
俺は周りを見渡しながら姉さんを探し回った。
どこだ!どこにいるんだ...!姉さん、
必死になって駆け回っていると、
「!?...なんだ、この匂いは」
鉄?..血か?
....!!まさか、姉さん!?
俺はさっきよりも早く..早く、その血のにおいのする方へ走った。
そこにつくと、
「...!、これは、」
たくさんの死体が転がっていて、血だまり化した場所についた。その中央には、
「...!?姉さん!?」
若い男に横抱きにされた姉さんがいた。
俺の声に気づいたのか、その男はチラリと俺の方を横目で見た。
「...あなたでしたか。」
「...お前は、何者だ。」
「安心してください。味方ですよ」
「信用できるわけないだろ。姉さんをどうする気だ。」
「どうもしません。」
「...姉さんを離せ...!!」
静かに、怒気を含ませた声で言うと、若い男は、ふぅ、と一息ついあと、俺の方に歩き出した。
スッとクナイを構え、その男の出方を待つ、
「...何もしませんよ。ただ、この方をこのような汚い場所に置いていたくなかったので、抱えているだけです。」
そう言うと、その男は下を見て、またため息をついた。