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1人の姫と4人の王子

第8章 。。✴︎嫌な過去✴︎。。


〜誠也〜

な、なんでドアを閉められたんだ……

奥の部屋から明結が出てきて俺の顔を見るなり怯えた顔をされた。

そして、話しかけようとした途端ドアを閉められた。


誠「はぁ……やっぱ、学校での事が関係するんだろな……」

ちぇ、でもさ、何もあんな顔することねぇーだろ?
あの日、うなされてた時と同じ顔なんて……


誠「だぁーーー!まだ、明日があるんだ!明日聞けばいい!」

ガシャガシャと頭をかきむしり明結の家の近くの公園のそばを通る←”の”多っ‼︎


雪「ふふ、誠也君面白いね?」

誠「ん?」

後ろから声が聞こえて振り返る。
あぁ、転校生か……確か、向井雪菜だっけ?
明結と同じ中学校の。


雪「ねぇ、誠也君。私と取り引きしよう?」

誠「………取り引き?」

一つにくくった真っ黒な髪を揺らし口元に人差し指をあて頭を傾げる。

はっ!他の女見たいにかわいこちゃんぶっても意味ねぇーよ‼︎
俺には明結しか見えてないから。


雪「明結から中学時代の事聞いた?」

誠「あぁ、聞いてるよ。親友に裏切られたんだろ?可哀想だよなあいつも……」

雪「……可哀想……か。(ボソッ)その親友って私の事だよ?」

、、、、、、、、、、、1分経過

誠「はぁ?」

雪「いや、遅いよ。反応が遅いよ。」

な、何⁉︎
こいつが明結をいじめた、明結を人嫌いにさせた親友なのか⁉︎


誠「その、親友さんが俺に何のようだよ。」

雪「あー、理解するのに時間がかかったんだね。まぁ、その取り引きって言うのはさザァーーーーーーーーーーーー(風の音)なんだけど。どう?取り引きする?」


誠「それ、本当か?」

雪「うん、本当だよ。」

誠「……わかった。取り引きする。」

雪「あら、以外と物分りがいいようで安心した。じゃ、取り引き忘れないでね」

ヒラヒラと手を振り夜の闇に消えていく。

ははっ、取り引きなんてしたけど。
よかったのか本当にあんな取り引きして……


誠「ごめん明結。約束守れねぇーかも」


俺の言葉は虚しく夜の暗闇に響いた……


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