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令嬢は必死なんです!!

第6章 双子王子(弟)


フローラにちかづこうとする


バキッ


 「「「「あ………」」」」


あ……。
空気が一瞬にして凍った。おそるおそる、私は一歩さがると、粉々になった時計……グリフィスト様にあげた時計だった



 「………。」
 「………。」
 「………。」



 「ごめんなさーーい!!」


夕方頃、カラスがあほーあほーと鳴いていた



―――


1ヶ月ほどの時間が経過した。エスト王子の属性、鏡魔法を使った


つまり、エスト王子は左手にあの時計を魔法で見えなくしただけ、握ったままであったことがわかった。


あと、アンドリューがオスだったこともわかった


あの一件以来、エスト王子は暇があればこちらに通っている。


どうやら、グリフィスト様の時計を取り返そうと必死になった私が


私自らさらにそれを壊したことがあのエスト王子のツボだったようで


気に入られた……?のかしら。まあ、エスト王子…エスト様とはいろんなことで未だに敵対しているが



 「ミアー!!早く」


フローラが一番高い丘のてっぺんで叫んでいる

他にも、ローレンお兄様、チェイス、イシュダル、エスト様、ミシェ、メイフィス、メアリーにゴドヴィと大人数


まさか、しっかりものメアリーとあのゴドヴィまでついてくるとは


 「……ミア」


 「どうしたの、グリフィスト様……はっ!!」


まさか、あの時計壊したのをうらんで


 「違う」
 「あ、よかった」


……声に出てしまっていたようだ


 「あれはもう、いいんだ。」


グリフィスト様は私に優しく微笑みかけた


 「お前は俺に時計よりも素晴らしいものをくれたから」


 「はぁ……?」


……なにあげたっけ?
なにもあげてないはずだが

 「ミア」
 「はい?」


グリフィスト様は私の右手を取った。
そして、年齢に似合った可愛らしい花で作られた指輪だった


 「俺はお前を一生涯守ろう…」
 「え……?」


 「まだ、俺にできるのはこれくらいだが、いつかちゃんとした物を送る」


 「ちょ……」

 「その時、返事を聞かせて欲しい。俺はミアに惚れたようだ」


……ぇえええおおおい!! なんでこうなったの!?
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