第4章 お兄様の秘め事
「あら、グリフィスト様ごきげんようっ!!」
「ミア、元気そうだな」
グリフィスト様は私をみて微笑み、中庭のガーデンテーブルの前に座った。
「あら、今日はなんだか悩み事が深刻そうですね」
グリフィスト様の悩み事の重さは髪の艶と比例する。艶の状態が良いときでもなにかと悩んでいるけど
「やはり……ミアにはわかるのだな」
「もちろんです」
だって髪の艶が無いもの
「弟に……」
「双子の弟、エスト様のことですか」
グリフィスト様は元気無い。相変わらず無表情のふてぶてしさがあるが、オーラというのか、そういうものでわかる
「ジジイと呼ばれた」
「あらら、グリフィスト様、悩み事多いからですよ」
グリフィスト様の髪の艶がまた無くなるのがわかって慌ててフォローをいれた
「で、でも、私はグリフィスト様のこと真面目過ぎるだけだと思ってますから!!」
「ジジイを否定してくれ、ミア」
どことなく泣きそうになったグリフィスト様。
アイムソーリー!
「エスト様も、きっとグリフィスト様の真面目過ぎるところを直したいのではありませんか?」
テキトーなことを言ってみた、するとグリフィスト様はキラキラと目を輝かせる。
「そうか!エストは俺を心配してくれていたのか」
こいつ、ブラコン なんじゃないだろうか、とたまに思う…とか言いません
「そうですよ、たまには息抜きが必要です!私のとこに来ないで、部屋でゆっくりしては?」
私の言葉に難しい顔をされる。
「俺は…ここに来ることが息抜き…なんて言えるわけないな、ミアを困らせるかもしれない、王子として……」
なんかブツブツ言って、ショボンとされている
「なら、息抜きに遊びに行こーぜ、2人ともっ」
「っ…!!」「わっ…!」
ポスッと肩に手を置かれて振り替えるとニパッと笑ったローレンお兄様がいた。
グリフィスト様は王子なのに、なんだかな~…
何をするか、不安でいっぱいである