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とらいあんどえらー

第2章 陽子side


彼女を見たとき
わたしの何かが変わった
あんなに綺麗な女の人がいるんだって 
思った。
 
友達も多くて、誰にでも隔たりなく優しくて、キラキラしていた彼女にわたしはずっと憧れていたのに。
彼女の落ち着いた声も、ビー玉のように透き通った真っ黒な瞳も、わたしより頭1つ分高い身長も、全部全部大好きだったのに。 
彼女の深い闇をわたしたちは誰も気づかなかった。

彼女との出会いは18歳の時で、わたしたちは大学の1年生をやっていた。  
明るい性格で友達も多い彼女と裏腹に、わたしは教室の隅っこでひとりで本を読んでるタイプの人間だった。
人間レベルは、10段階評価で2ぐらい
一昨日、斜め向かいの席の男の子とその隣に座っていた女の子がわたしを見てそう言っていたのを聞いてしまった。
確かにそうだと思った。人間レベル2。
取り柄もなければ特技もないし、目を引くほど可愛いかっていうとそうでもない。どっちかというと、たぶん、不細工の枠に入る方。大きい黒渕の眼鏡は全然似合ってないけど、顔を隠せるからちょうどいいんだ。 
      
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