第15章 15.おしまい
さっきからストローでブクブクやってる、うちのおもしろい彼女さん
つっても、もう終わるけどね。
そう。二宮さん別れようと思いますよ。
きみのためにね?
「ねぇ」
『なぁに?』
「放課後デート楽しい?」
『うん!憧れだったもん!』
「ふ~ん……
大野さんがよかったでしょ?」
そう言うと一瞬で暗くなる
図星すぎでしょ、それ
「大野さんのが優しいもんね」
『……やめて』
「やめないよ
ただ、あなたもやめなさいよ。
大野さんの話するとさぁ、
そうやって分かりやすい反応すんの」
『してないもん』
「してるよ、わかんないわけ?」
あーあ、涙浮かべちゃってるよ。
つーか、俺意味わかんなすぎだよね
急に怒ってて……
ごめんね、
これで最後だから
「大野さんなら励ましてくれんじゃん?」
『っ……っっ……ひ、どいっ!』
「ごめんなさいね
でも我が儘じゃないの、それって
大野さんがダメだったら俺で、
俺がダメだったら大野さんなの?」
『……っ……やめ、てっ!』
大粒の涙がたくさん流れてて、
今でもすぐに優しく拭ってあげたい。
「俺うんざりだわ、こんな女」