第7章 7.空飛ぶキャンディ
翔「なに考えてんの智くん」
「んあ?なにってなにがぁ?」
教室の窓から翔くんと肩を並べて、
景色を見ながら話してる。
に会ってないからね、
キャンディじゃなくてのど飴を舐めてて
翔ちゃんはなんか呆れてるみたい
翔「なに付き合ってんの?」
「…………男の子だもん。てへっ」
翔「てへっじゃねーよ。
今まで恋愛なんて興味ゼロだったのに」
「いいじゃん、別に」
翔「好きじゃないのに?」
「好きだよ?」
翔「///」
「ふふ、照れんなや」
まぁね、翔ちゃんの気持ちも分かるよ
でもさ、なんかこうした方がいいんだよ
オイラもよくわかんねぇけどたぶん、そう
翔「めいちゃんって美術部の?」
「ん、そう。可愛いでしょ」
翔「……モテてるよね//」
「可愛いって言えばいいのに」
ずっと前だっけな?
美術部でずっと一緒だった、
同じ年のめいちゃんに告白されていた。
別に普通に可愛いし、
なんの拒む理由もない。
っつーことで、2日前から付き合ってる。
それで翔ちゃんがうるさいわけ(笑)
翔「ちゃんには?言ったの?」
「言ってねぇよ?んだから泣くでしょ絶対」
翔「じゃあ何で付き合うんだよ」
「…………消すためだよ」
翔ちゃんの動きが止まった。
気づいたのかな、どうなんだろうね。
翔「それって……もしかして「智」
「んあ?あ、めいちゃんじゃん」
翔ちゃんの発言の途中で、
透明感ある声が教室に響いた。