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怠惰症候群

第1章 冬


「香苗さん。」
腕の中でくぐもった啓太の声。
「俺、もうあいつの事で引きずったりしてません。」
「・・・そうなの?」
ちょっと意外な言葉に香苗が驚く。
もっとずるずる引きずるかと思ったのに、意外とさっぱりした子だ。
「と言うか、俺もちょうど別れを切り出そうとしてた頃だったんです。」
「えっ?」
ちょっとどころでない意外な言葉に香苗がさらに驚く。
別れを切り出そうとしていた?あんなに好きだった彼女に?
事態が把握出来ない香苗の顔を見るように、啓太の頭が起き上がった。
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