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ネットで仲良くしていた腐男子は幼なじみでした。

第11章 私たちなりのエピローグ


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二人の結婚式。



俺は諸事情で出席することはできないが、二人の幸せそうな顔を見ていてこっちが幸せになる。



どんなことがあっても、二人で立ち向かった二人は強いななんて思ってしまう。




俺ならあぁできない。




二人には二人の世界があって、趣味で笑いあって時には意見がぶつかり合って。



それでも仲のいい二人はうらやましい。



俺は出席できない変わりに名前を伏せて、
アルストロメリアとポインセチアの花束を送った。



ポインセチアの花言葉は祝福、



アルストロメリアの花言葉は未来への憧れだ。




アルストロメリアに関しては俺の気持ちかもしれない。




けど、あいつらを祝福していることは確かだ。




俺が幸せになれない分、あいつらには幸せになってほしい。




それに俺はもう、この世界にいられる時間は限られていてあと数日で離れないといけない。




その間にあいつらの結婚式があってよかった。



俺が七華に別れを切り出さず、いなくなってしまって重荷を背負わせたこと。



湊が俺の存在をコンプレックスに思い振り回されていたこと。



すべてのことにおいて心配事項しかなかった。



けど、あの二人は優秀で二人でそれを解決して見せた。




あの時までは俺によく意見を求めていたあいつらも今では自分ですべてのことを解決するようになった。




二人の趣味については俺は一切知らなかったが、共通の趣味とか素敵だなと思う。



要するにあいつらの全部がうらやましい。



けど俺も離れなきゃいけないときが来た。




俺はあいつらに何もしてやれなかった。



逆に素敵な思い出ばかり見させられただろう。




だから、せめて、あいつらを最後に祝福したい。




おめでとう、湊、七華。





逢人
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