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テニプリ 短編

第19章 二人のバケモノ【海堂】


午前5時
今は初夏ということで朝は涼しくランニングに最適だ

俺は毎日朝練の前に自分でランニングをする

…せいなと一緒に

あいつは女のくせに体力が凄くて身軽だ

プレイ自体の技術は俺以上かもしれねぇ…

そんなレベルだ。

そんなことを思いながら玄関を開けランニングに行こうとすると
そこにはせいながいた

『おーはーよー!今日もしっかり走るぞー!』

朝から元気なやつだ…。

「あぁ、おはよ。待ってたのか?だったら呼べば良かっただろ」

せいなの頭を撫でながら言うと

『いや、良いよ。5時03分になったら薫は絶対出てくるし』

なんて撫でてやるのを嬉しそうにしてせいなは答えた

俺が撫でるのをやめて走り始めるとせいなは速攻で俺の隣を走った

ペースは男子でも比較的早いと感じるくらいのペースだ

それを呼吸一つ乱さず姿勢よく走ってるなんて普通の女じゃできねぇ

30分走るといつも休憩している公園についた

いつも通り俺は自販機でせいなに飲み物を買ってやる

買った飲み物をせいなに投げてやると上手くキャッチして

ありがとう って笑いながら言ってくる

美味そうにせいなは飲みもんを飲んでる

俺はふと

「お前って、体力バケモンだよな…」そうせいなに言うと

『なんだよー。薫が言えたことじゃないでしょ!あれじゃない?バケモンの彼女はバケモンになっちゃうんだよ』

クスクスって楽しそうに笑ってるせいなに

「あぁ、そうかもしれねぇ。バケモンの彼女は嫌か…?」

少し気になってしまった少し不安な顔をしてしまったのか

せいなは俺の顔を覗き込んで

ニコッと笑って

『バケモンの彼女はバケモンにしか勤まんないでしょ!』

寧ろその方がいいけど。 そう付け足して言ってきた

「そうだな…悪い」

『へーき!そろそろ走ろ!?帰りは家まで全力疾走しよう!競走ねー!』

そう言って俺の手を取り走った

少しすると『よーいドン!』と言って俺の手を離し
俺の前を走っていった

せいなはほんとに全力疾走してやがった
一瞬でせいなの背中が小さくなる

そして俺は思いっきり走った
あえてせいなを抜かさない程度に隣につく程度に

バケモン同士争わず仲良く生きてぇだろ…

【完】
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