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テニプリ 短編

第17章 紳士と名前【柳生】


せいなさんが最近良く私の顔を見るとむすっとします

何故でしょうか…私には思い当たる節がありません…

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完全下校のチャイムが鳴り響く

今日は私が部室の鍵当番。なので一番遅くに校門を出た。

そこには昼休み一緒に帰る約束をしたせいなさんが立ってた

「部活お疲れさま」 第一声、私の顔を見てすぐに言ってくれました

私はせいなさんのその一言に口元が緩んでしまった

『ありがとうございます』

そう返して私達は歩き始めた

少し他愛のない話をした

今日の授業簡単だったとか、練習の事とか

そして私は冒頭の疑問をせいなさんに問いかけた

「一つ宜しいでしょうか?」

『ん?いいよ?』

一応せいなさんの了解を得る

「では。なぜせいなさんは最近私の顔を見ると良くむすっとされるのですか?」

落ちてきたメガネをクイッと上げながら話した

するとせいなさんは

『…から…』

声が小さすぎて聞き取れない

「すみません。なんとおっしゃいましたか?」

聞き返すとさっきより大きい声で

『柳生君が私のこと呼び捨てで呼んでくれないからっ!』

と、返してきた

私はそれ聞いた瞬間少し立ち尽くしてしまった

でも少しして

「せいな、名前の呼び方くらい気軽に言ってくれればすぐせいなの望み通りにしますよ」

と、せいなの顔を覗き込み少し
ニヤリと笑って言うと

せいなはかぁぁぁっと顔をまた赤くし

『言う前に気づいて欲しかった…』なんて俯いて言ってきた

「それはすみません。でも本人の口から言ってもらえる方がいいものというのは沢山あるのですよ?」

そう言いながらせいなの頭を撫でると嬉しそうな顔をする

『ね。私もお返ししていいかな、?』

私が撫でるとをやめると同時にそう言ってきた

「はい、構いませんよ。でも何をで…」

全て言い終わる前にせいなが言葉を発した

『名前普通に呼んでくれてありがとう!ひろし!』

ニコッといい笑顔で…

流石にあの笑顔で言うのは反則です…

久しぶりにこんなに顔を赤くして取り乱してしまいました

まったくせいなは可愛いですよ←←

【完】
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