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テニプリ 短編

第16章 告白シリーズ【仁王】


『まーさーはーる!』

窓の外からせいなの声が聞こえる

なんじゃ? なんて軽く返事をすると
内容は暇だからそっちに行っていいか?と言うより内容だった

俺は二つ返事でOKした。するとせいなは身軽に
ひょいっとベランダからベランダえと飛び移った

相変わらずコイツは身軽ぜよ…

せいなは俺の部屋に入ると俺のベッドに座った

そして前に読みかけていた漫画の続きを迷わず手に取り読んでだ

「のぉ、せいな。今日はどうしたんじゃ?」

せいなが俺の部屋に玄関から入ってこない時は大体何かあった時だ

小さい頃からそうだ

『んー、今日ね友達と遊ぶ約束だったんだけどその友達みんなが彼氏と出かけちゃってさー非リアの私はぼっちってことだよ』
なんてせいなは不服そうに答えた

「そうか、それは災難じゃったのぉ。で、俺は暇潰しで使われとるん言うことじゃの?」

もしそうならおまんのが俺より酷い詐欺師じゃな

一言そう付け足してせいなに言うと

『うるさいなぁ…どーせ雅治だって暇だったくせに』
ぷくぅと少し頬を膨らませてる。少し可愛い

「まぁ暇だったのは当たりぜよ。非リアで可哀想な
せいなに一つええ事教えてやるぜよ プリッ 」

何故こんなことを言ったのか俺自身分からないが
今ならせいなに告白できる、そう不思議と感じた

俺はせいな頬に手を添えせいなを見つめ

「俺はおまんの事が好きぜよ。一人なら俺と付きおうってみんか?後悔は絶対にさせん」

せいなは一瞬ポカーンとしてすぐ俯き小声で

『どうせペテンでしょ』なんて呟いた

俺はこの一言を聞き逃さず
俺はせいなの顎をつかんだ。俗にいう顎クイというやつだ

そして顔をあげさせて俺の目を見させた

「ペテン、なぁ。今のこの俺の目がペテンだ、なんて言えんじゃろ」

そう言ったらせいなは小さく頷いた。これはOKってことでいいんだな。

そう解釈すると俺はせいなの頬に軽くキスをした

「これから恋人、としてよろしく頼むぜよ」
ニコッと笑って見せれば

こちらこそ、と返してくれた
そしてせいなは俺の頬にキスをした

やっぱりせいなは俺よりも一枚上手のようじゃの

せいな好いとうよ

【完】
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