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愛される少女【HP】

第83章 ホグワーツ特急に乗って


「コリン、僕、落っこちたんだ!湖に!凄かったよ!そしたら、水の中の何かが僕を捕まえてボートに押し戻したんだ!」

デニスは空いた席に飛び込みながら、甲高い声で言った。

「すごい!たぶんそれ、大イカだよ、デニス!」

デニスの話を聞いて興奮している顔のコリン。それを見て、聞き覚えあったのはコリンと同じファミリーネームだったからと気づいた。

「あの子、コリンの弟さんなのね」

『そうみたいね、ハリーは熱烈なファンが1人増えて大変ね』

コリンが興奮しながら、デニスにハリーのことを話してるのを見ながら私はクレアにそう言った。クレアは苦笑いだ。組分けはその間にも進んでいき、やっと、最後の一人の組分けも終わる。ミネルバは帽子と丸椅子を持ち上げて、片づけた。アルバスが立ち上がり、両手を大きく広げて歓迎し、生徒全員に向けて微笑みかける。

「みんなに言う言葉は、2つの単語だけじゃ。たっぷりと、食べよ」

「「いいぞ、いいぞ!」」

アルバスの深い声が大広間に響き渡ると、ハリーとロンが大声で言う。目の前の空っぽの皿が魔法でいっぱいになった。クレア達とお話しながら、食べていた私はチラッとハーマイオニーを見る。やはり、ハーマイオニーは食べるのをやめていた。ニックから、厨房でピーブズが起こした騒動を聞いているときに、百体以上いる屋敷しもべ妖精の存在を知るのだ。

「おいしい〜」

お腹ペコペコだと言っていたエイミーがおいしそうな顔で食べている。デザートもきれいさっぱり平らげられ、最後のパイ屑が消えてなくなって、皿が輝くようにきれいになるとアルバスが再び立ち上がった。大広間を満たしていたガヤガヤというお喋りが、ほとんどいっせいにやみ、聞こえるのは風の唸りと叩きつける雨の音だけとなる。

「さて!みんなよく食べ、よく飲んだことじゃろう。いくつか知らせることがある。もう一度耳を傾けてもらおうかの」

笑顔で全員を見渡したアルバス。アルバスは、フィルチからの伝言で、城内持ちこみ禁止の品に、今年加わったものとリストを管理人の事務所で閲覧出来ることを言った。それからいつもの通り、校庭内にある森は生徒立ち入り禁止。ホグズミード村も、3年生になるまでは禁止なことも言った。それから、いつもと違うことを言う。

「寮対抗クィディッチ試合は、今年は取りやめじゃ。これを知らせることはわしの辛い役目での」

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