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秘密

第6章 すれ違い始める気持ち…


みちside

まだ暗い部屋の中

目を覚まして

キョロキョロと周りを見渡しても

すばるくんの姿はどこにも無くて



「嘘つきだなぁ…

側にいてくれるって行ったのに…」



そんな言葉が

ため息と一緒にこぼれ落ちる…



でも次の瞬間

寝室の扉が開いて



「目覚めた…?

悪い…勝手にシャワー借りたぞ(笑)?」



なんて上半身裸のすばるくんが

私の目の前に現れる…



どこにも行かずに

ちゃんと側に居てくれたことが嬉しくて


「すばるくんだ…(笑)」


そう言ってベッドに座り

濡れた髪を拭いているすばるくんに

ぎゅっと抱きつくと…



「もう何やねんお前は…(笑)」



そんな言葉と一緒に

背中に抱きつく私の手に

すばるくんの手が重なる…



少し濡れた背中から伝わる

すばるくんの体温か

なんだかすごく心を落ち着けてくれて





「すばるくんは…

私の精神安定剤です(笑)」



そう言って笑うと…


少しの沈黙の後

小さなため息が聞こえて


私の体の上にすばるくんの体が重なる



「すばるくん…?」


突然押し倒された体に

驚いてそう名前を呼ぶと


ゆっくりと顔を近付け

すばるくんは私の唇に唇を重ねる…



荒く深く犯される口内に

息も出来なくて



首筋に触れる唇の感触に

バタバタと暴れる私を


"みち…"


そう何度も呼ぶ声に

きつく閉じてい目をゆっくりと開くと



今にも泣き出してしまいそうな



そんな辛そうなすばるくんの顔が

目に映りこむ…


そんな悲しそうなすばるくんの表情に

強張っていた体から力が抜けて



震える手で

辛そうに歪むすばるくんの顔に触れると



一粒の涙がその目から零れ落ちてくる…




どうにかしてその涙を止めてあげたくて


すばるくんの体を

ぎゅっと抱きしめると…



抱きしめた腕の中で


"愛してる…"



そう呟く声が微かに聞こえた…
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