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もう、なにも怖くない

第12章 蒼依の実力


縁side

和成君、か。
慣れないなぁ…。

チャリアカーをこぐ和成君の隣で密かにため息をつく。
さすがに3人はつらいので、誰か1人が歩く。
私はリヤカーに乗るのは恥ずかしくて嫌なので、大抵私が歩いている。
蒼依は緑間君と一緒にリヤカーだ。

蒼「ねえ、縁。たまにはリヤカーに乗りなよ」

縁「私が乗るのは、か、和也君がこがなくて良い日かな」

蒼「そんな日くるの……?」

縁「知らない」

なんてやりとりはいつものこと。

高「ちょっとコンビニ寄らねー?」

和成君のお誘いに、私達はすぐ同意した。

秀徳生は、割といた。

チャリアカーを端にとめる。
周囲の視線を浴びながら私達は店内に入った。

和成君はなにやらよくわからないものを買い、私は紅茶、蒼依はコーンスープ、緑間君はお汁粉を買った。

一番に店を出たのは私だった。
出た途端、

「きみ秀徳の子?」

「この子、何日か前にうちのクラスに転校してきたんだ。双子の姉妹がいるんだぜ」

「超美人じゃん!!」

などと言われながら取り囲まれた。

縁「……通してください」

薄れたとはいえ、人はまだ苦手な私の声は、小さかった。

「オレと一緒に帰らねー?」

腕をつかもうとしてくる。
まずい、周りにいる人が邪魔でよけられない!!

蒼「縁、頭下げて!!」

反射的に頭を下げる。

蒼依が跳び蹴り、いわゆるライダーキックを食らわせていた。
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