第8章 3年生
休憩時間女子に囲まれた及川をみてため息をついた歌恋はその群れに近づい行った
「これは来るな」
歌恋がキレる、、、
「岩泉さん来るってなにがすか?」
と俺に聞いてきた金田一
俺は顎で歌恋の方を指す
「いい加減にしろ!!」
近づいた歌恋はその群れに向かって怒鳴る
一斉に振り向く群れたち
「え、綾瀬さんってあんなキャラですか?」
と金田一が俺に聞く。
あんな歌恋は滅多に見れないからな
「選手の邪魔をするなら出てけ!!ここは遊び場でもアイドルのコンサート会場でもないの。練習後の汗を拭かなきゃ風邪引くし水分補給しなきゃ脱水にもなる!あんたら責任とれんの?だいたいなにがマネ希望よ。説明も聞かない手伝わない。あんたらなんもしないでただただ練習の邪魔してるだけじゃないの。マネージャーってのはね、選手のことを1番に考えて行動しなきゃいけないの。わかる?さっきから黙ってみてれば〔及川さんがんばってー〕〔及川さんかっこいい〕って及川及川及川ってその及川ひとりですらサポートできてないじゃないの!!マネージャーは部員たち全員のサポートをする役割なの!!見物するだけならギャラリーでみててくれたほうがマシ!! 体育館が狭い!練習の邪魔!!わかったらさっさと散れ!!」
と怒鳴り散らかす。
流石に及川も目が点
こんな長いセリフを噛まないで言うこいつはすごいな、、、
「こえぇえ」
と松川たちもびっくりしている様子
俺や及川は小さいときの歌恋を知っている
小さいときはこんなのしょっちゅうだったし俺らも慣れてた
大人になるにつれその姿は珍しいものへと変わった
ただ歌恋の言ってることは間違いではないから
1年の女子たちを助ける気もさらさらない
体育館から女子たちがぞろぞろと出ていく
「歌恋ちゃーん、ありがとう」
と歌恋に抱きつこうとした及川は避けられ
「はい」
ドリンクを渡された
タオルを配ってやつもハッとし及川と歌恋に近づきタオル及川に渡す
俺らのことを歌恋は1番に考えて行動してくれている
だから俺らも最高のプレーができる
ほんと歌恋はずげーや