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大きな命の物語

第1章 記憶




「じゃあな、悠理。いい子にしてるんだよ」

頭を撫でる大きな手。


だめ!行ってはだめ!

そう叫びたいのに、出ない声。


突然、肩を掴まれ後ろに引っ張られる。

遠くなる目の前の背中。

目を見開く私の前で、その背中は、ふっ、と消えた。

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