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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第11章 眠り姫の生き様


僕は白衣のまま医療再生班へ走る

連絡が入ったのはついさっきだ
しかもクロス総司令官から


…バン!

勢いよくドアを開ける


そこには青白いティナが…


また… 何度も何度も…

行き場のない怒りがふつふつとこみ上げる

何故、ティナばかりこんな目に…!
僕ならまだしも…!


「ホールさん、どういう事ですか!
何故ティナばかり危険な目に…!」


行き場のない怒りは
調査偵察班リーダーに向けてしまう


「レン… やめな
ホールは悪くない」


怒鳴っている訳では無いのに
凄みのきいた声

声の主は…


「すみません…
ホールさん… クロス総司令官…」


部屋には異様な雰囲気が漂っていた


ベッドで目を覚まさないティナ

調査偵察班のホールさん、オリヴァーさん、
エリオットさんに、髪が濡れているフィルさん


ここまでは分かる なのに…

クロス総司令官までここにいるなんて…


「申し訳ございません…
私がティナを仕事に同行させたから…」


「いや、謝ることではないよフィル
フィルがいなければ
海の真ん中からここまで
泳いで来れなかったからね」


そうか…
フィルさんと一緒に仕事したティナが…


「もう、話すべきだと思ったんだ〜
ねぇ、どう思うレン〜?」


いつものユルい口調でクロス総司令官が話す


「話すべき…?何をですか?」


「レンとティナの過去だよ〜
ここにいる人間は殆ど
世界のエリート校で学生時代を過ごして〜
lexxにスカウトしているからね〜

でも、オリヴァーやエリオットみたいに〜
そうじゃないものいたりする

もちろん、レンとティナもね〜」


「ああ、俺は15の時にホールに拾われたな」


「僕も突然、クロス総司令官から
スカウトされましたよ〜」


「そう、こんな感じにね〜
でもレンとティナは特殊すぎるでしょ〜?

…話すべきだよ今」


いつもは気だるそうなクロス総司令官も
今の僕に対しての視線は真剣そのもので…


「分かりました…
ティナがこうなっている時に話すのは
不本意ですが…
ティナと僕の生き様を…」


過去にもこういう事が1度だけあった

アステル最高官だけに…
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