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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第10章 異世界紳士と秘密情報


私は自分の意思でZI7に入っていないので
『この組織はおかしい』
という事にずっと気がついていました

何かに取り憑かれたような研究員も
沢山いました

そして、ネシスは
幹部まで上り詰めていました


私は『早くここから逃げたい』
と思っていました

ZI7はおかしい
ルミデウス国民にしている行為は
非人道的だと言う事

そして何より…

5歳という若さで1人で国から逃げた王女…
ティナの事が心配でした
もちろん会ったこともありません
それでも貴女の事が心配でした


そして、ZI7に入ってから
最初で最後の致命的なミスをしました

それまで良かった成績も認められず
劣等というレッテルが貼られました


自分が希望した職場でもないのに
使い者にならないと言われる日々…


嫌で嫌で仕方ありませんでした
だから、私は6年前、ZI7を捨てました

…逃げたのですよ


でも何処に逃げていいかわかりませんでした
秘密組織に入ったら最後
大体は生涯がその仕事ですから
途中で変更なんてできませんからね


考えた末が〝lexx〟
此処も実績のある諜報機関でしたから
匿ってもらえるなんて考えたりしました
…もしかしたら、その場で殺される可能性も


そして、突然lexxに押しかけた私は
クロス総司令官に懇願しました


『私はフィルと申します
ZI7に入らされ情報員として働いていました
しかし、逃げてきました
もう限界なのです…
lexxに入れてください…』


なんと、クロス総司令官は
私をご存知だったようで…

と、いうのも
私にlexxのお誘いをしたのがクロス総司令官でした


『あの時は誰かに操作されちゃったからね〜
lexxにいらっしゃ〜い
んじゃ、フィルは情報処理班でいいね〜?』


こんな私を快く受け入れてくれました

そして、情報処理班のリーダーと対面した時…

全身の血の気が引きました

何度も何度も見た
脳裏に焼き付いて忘れることが出来ない
淡いエメラルドの長い髪…


『私が情報処理班リーダーのネシスと申します
よろしくお願いしますね、フィル♪』


『くっ、クロス総司令官…!
この人はZI7の幹部ですよ…!
間違いありません!
私をZI7に入れた最低な人間です…!』


私は必死でした

何故またネシスが?

ZI7から逃げたはずなのに?
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