第44章 トミハ 戦(3)
戦の二日目。私は、謙信様たちと別行動で、義元さんと一緒に別の戦場へ行っていた。
「百合子……。」
と私はさっきからこんな感じであった。
「大丈夫だよ。百合子、見た目によらず強いから。」
と義元さんが笑ってくれた。
「そうですね……。」
私は、嘘の笑顔を向けた。
「(……。やはり、妹がいないというものはこんなに悲しむことなのかな?)」
と義元はふとそう思った。
と、林の隣を通ろうとした時であった。
ぴいいいいいいいいいいいいいいいい——————————————————————
甲高い音が私たちに襲いかかる。