第43章 ミトハ 戦(2)
(百合子目線)
ここはどこ?
咲良姉上……どこ?
???
「おい、女。」
誰?
私は、目を開けようとしたが、目元を何かで覆われているため誰なのかわからなかった。
「あなたは……いえ、あなた方は誰ですか?」
???
「!ほう、複数いることがわかるのか?」
「ええ。風が教えてくれます。」
私は、咲良姉上と違って鼻がよい。
音と香りであれば、音が勝つが、風があればこちらが圧勝だ。
「あなた方は、なぜ私をここに連れて来たのですか?」
この人たちから臭うのは、血、薬、茶、獣……。
???
「貴様、咲良をどこにした?」
……織田……か。
敵の方に行ったらしいな。
妹っていうことは、黙っておこう。織田の方に連れて行かれるのは、嫌だからね。