第29章 嬰弍点ト 軍議〜???〜
音姫……そして、音帝
私の家系は、代々伝わる音楽と舞で明るくするというものであった。
だが、いつの日にかそれはだんだんと薄れて
私の時代には、消えて無くなった。
その理由が、この時代だと言う。
音姫と音帝になるには、ある能力がなければならなかった。
それが、『共感覚』であった。
それを持つ私は、『華山家15代目当主』であった。
「咲良様、失礼します。」
と女中がやって来た。
運命とは、簡単にはいかない。
だが、ごく稀に運が来るのだ。
その女中は私によく似た方であった。