第28章 嬰弍点へ 戦〜佐助〜
「実は、近々大きな戦がある。」
戦……。
「そして、君は絶対武将と恋をしてはいけないよ。」
「で、でも……何で佐助くんがそんなことを……?」
佐助くんは、メガネをクイッと上げて言う。
「俺は、春日山城の謙信様に使える忍び……だから、安土では敵なんだ。」
やっと、思い出した。
『武田信玄』『上杉謙信』
彼らは、
信長様が自害する前に死んでいたはずの武将の名前だ。
「謙信様は……もしかして……」
「俺が助けたんだ。」
やっぱり……
私が信長様を助けた時と同じように……
では、義元さんは誰なんだ?