第23章 弍点ロ 骨董品〜義元〜
「華山……華山咲良です。」
「華山?」
義元さんは驚いたような顔をした。
……?
どしたんだろ?
「咲良様!持って来ましたよ……おや。義元様ではありませんか!」
「店主、僕にもいい琴を見せてくれるかい?」
と義元さんが言う。
「なら、ちょうどいい品を持って来ましたので、見ていってください!」
と琴が四つほどあった。
私は、ある一つの琴の弦を触れる。
柔らかい……
もう一つ触る。
暖かい……
別のもう一つを触る。
悲しい……
最後の琴を触る。
……?
何も感じない……
とその時