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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第4章 九州 大宰府


「隠岐に海上戦力と鹿子木の戦力を動かせば、出雲と境港の戦力は山陽に下りては来られない。戦況如何によっては隠岐への逆襲も視野に入るだろう。そちらの戦力が石西へ回らなければ浜田の亀井無我(かめい むが)は益田の軍を迂闊には使えん。口を減らせば後は大田(おおだ)の予備しか残らないからだ。そうなれば我らが長州へ攻め入る時にやって来る敵の増援を最小限に出来る。そして結果的に大島の負担も軽くなる。松田のみを相手に出来るからだ。事実としてはそうだ」

 陶山はあくまで変わりなく述べた。諫早は紅潮したままである。

「だが、それでは……っ!」

「鹿子木は最悪、中華ソビエトの上陸軍と出雲の浮田郷家(うきた さといえ)の軍団に潰される。海上の戦力は舞鶴(丹後若狭湾)の艦隊と旅順(遼東半島)に集結中の中華艦隊が叩く」

「陶山君、君は冷血動物だ!」

 陶山は紅潮した顔を陶山に肉薄させ、罵った。陶山より背丈が足りない諫早だが、少し猫背気味である平素の陶山には丁度良い位置に顔があった。両人は互いの吐息が濃く面を覆う所で相対していた。

「まだ先は述べていないが」

「述べずともそこから先はわかっておる!」

「そうか」

 陶山は淡々と述べた。それが諫早は更に腹を立てて、今にも掴みかからんとしていた。発端の大尉はいつの間にか居なくなっていた。後始末に来た職員達は傍観せざるを得ない。触らず、しかし決して目を離さない。衆目がそこにある。

「はあい、そこまでぇっ!! みんな取り敢えずストォップ!!」

 首相は小柄な身体を両人の間に割り込んで行った。こうしてやらねば収まらない。鎮台ではよくある事である。

 だが、こういう日はいつまでも続くわけではない。
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