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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第1章 西海之役


 瀬戸内海を囲む西国における、日本帝国九州鎮台と大日本皇国畿内軍閥による、宣戦布告なき領土争奪の緒戦は、畿内方にその軍配が上がっていた。畿内軍閥に従う宇喜多清真(うきた きよざね)は、神戸・岡山を拠点に西漸を進め、遂に山陰山陽地方全域を支配下に置きつつあった。山陽における帝国最後の砦であった、周防山口の飯田長門(いいだ ながと)県令は、宇喜多軍が差し向けたテロリスト難波香奈(なんば かな)により暗殺され、畿内派の杉良運(すぎ よしつら)が新県令に擁立された有様である。

 こうした情勢の中で九州軍に必要なのは、瀬戸内の制海権と山陽上陸への足掛かりである。「日本列島の地中海」である瀬戸内海には、源平合戦から戦国時代に至るまで、様々な大名や海賊が覇を唱え、この海を征する事なくして、天下など夢のまた夢である。そして周防南東部の防予諸島には、屋代島(やしろじま)という花崗岩とミカン畑の広がる島がある。この島を、いかなる手段を使ってでも確保する事が、山陽攻略の一里塚であると、日本帝国は判断した。

 九州鎮台の背後には、非武装中立を夢見、対外軍事依存を憂うる吉野首相の理想とは裏腹に、数多の在日米軍が物々しく控えている。明治以降、ハワイ諸島など多くの海外移民が旅立った屋代島に、再び日米両国の歴史が刻まれようとしていた。

 筑紫県福岡市、博多湾の海上にて。
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