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お菓子の魔女の言う事には。

第2章 お菓子の魔女の正体は。


現場は店員による誘導がほぼ終わっており、店舗内に客の姿は無い。

「お客様、大変申し訳ありませんが本日は非常事態によりイベントを中止させて頂きます。
店内は大変危険となっておりますので、現在のリンクブレインズへのログインは避けて頂きますよう、SOLテクノロジー社からも要請を受けております。
尚、次回の開催は未定となっております。繰り返します…」
『けが人とかは出てないみたいだな』
「…客にはな」

店員がせわしなくかけていく中、名無しの姿を探すがやはり見つからない。

「ねぇちょっと!名無しちゃんがまだログインしたままみたい…!」
「さっき避難させた子供さんを助けてて、ログアウト遅れたのかも…?」
「えっ、じゃあまだ店内のログインスペースに居るって事!?
 ハノイの騎士に見つからないまま、どこかに隠れていたら良いんだけど…」

「…」
『こりゃ、本格的にヤバい感じだな…』
「行くぞ、バタついてる今なら気付かれにくい」

店員の目を盗み、野次馬の群れに混ざって店内に入る。設置されたモニターにはヒビが入り画面は暗い。そのすぐ傍に設置された仮設のログインスペースは1つがまだ使用されたままで、扉が閉まっている。恐らく名無し1人が中にログインしたままだ。何らかの理由でログアウトできないのだろう。

『中で倒れてたりしないよなー』
「ログインすれば分かる事だ。急ぐぞ」
『オイオイ、隣にしちゃうのかよ』
「他は使えそうにない。モニターの傍にあるから衝撃で壊れたんだろう。回線が繋がっていない」

本当ならログアウト後にもバレないように離れた所からログインしたい所だったが、あいにく仮設のログインスペースは6つ。内一つは恐らく名無しが使用している。残り5つは全て横並びだ。そして近くの4つは起動のランプが点灯すらしていない。

「―――デッキ、セット!into the vrains!」

遊作は急ぎリンクヴレインズにアクセスしたのだった…---。


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