幼馴染だからってやっていいことぐらい解れ【気象系】R-18
第3章 横恋慕 *櫻井翔
*主人公視点
「身体が熱い」
さっき、翔くんに触られたあそこが疼く。
あの短い愛撫に期待してしまった。
だって、イケなかったから。
翔くんと最後までしたかった。
私がそう言えば無遅刻無欠席の翔くんでも最後までしてくれたと思う。
でも、駄目。
私の恋人は、智くんなんだから。
「(智くん以外としちゃ駄目だよ、あの約束は、とっくに破ってしまったのだから)」
「協定?」
「そ、無無子はみんなのものってことで」
「だから、無無子は俺ら以外と付き合っちゃ駄目だぞ」
「わ、わかった」
「この中の誰か一人と付き合うのもなし、だってみんなのものだから」
「そんなの約束できるわけな「守れなかったらその時は付き合った裏切り者から無理やり奪う」
「要は身体だけでもってことですか」
「そういうこと」
「無無子は、俺らだけのもの、俺らも無無子だけのもの」
「ただ、愛のないセックスはしてもよし、でも無無子に危害を加える真似はしちゃ駄目」
「ああ」
「よし、みんなのものになってくれる?」
「うん、私みんなのものになる」
「ありがとう、無無子」
こんな守れやしない約束なんか、するんじゃなかった。
私は嵌ってしまったのだ。
5人の罠に。
考え抜かれたこの策略に。