第3章 赤司×額と額を合わせる
「いたいた、赤司くんやい」
琥珀の言葉に首を傾げる
あぁ、実渕も連れてきている
赤「どうかしたかい?」
「うーん、龍輝からノート受け取ったんだけど
いつもより変、というか」
そうやって渡されたノートは、部員に関してのメモ
今日は違和感を感じる、など小さなことからいろんなこと
このメモを元に午後からの練習で内容を組んでいるのだが…
赤「龍輝なら熱があったからね、保健室で寝かせてるよ」
実「通りで…」
同じクラスのはずなのに姿が見えなかったと思ったのだ
長年そばにいるからこそ、気付くことで
赤「迎えを呼んでいる
荷物を頼みたいのだが」
「いいよ、龍輝のこと気になるし」
そう言って、立ち上がる
龍輝の荷物は赤司が持ったままだ
実「でも珍しいわね、龍輝ちゃん」
赤「あぁ、この頃ずっとノートを仕上げてるようでね
徹夜してたよ」
「はぁ!?」
赤「だからこの前休ませたのさ」
実「あぁ、なるほど…」
保健室に着く
奥側のベッドに寝かせている
顔を覗き込み、苦しそうにしている彼女に赤司はそっと屈み込み額と額を合わせる
「あれだとキスしてるように見えるねー」