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いとし、いとし【短編集】

第35章 頼まれたって、一人にはしない【刀剣 陸奥守吉行】


「元々ボロ衣装やき、大差無いぜよ…」


手入れ部屋で横たわる陸奥守。


先程、出陣先から撤退してきた第一部隊。


ほとんどが軽傷、中傷。


初めて出てきた検非違使に、部隊の皆が動揺したらしいけれど、隊長を任せていた陸奥守の判断が早くて、皆、大きな傷を負うことなく帰ってきた。



でも、殿を買って出たらしい陸奥は傷が酷い…。重傷だ。

男士にこんなに深い傷を負わせてしまったのは初めてで、私自身も動揺が隠せない。

震える手で、なんとか手入れを終えた。


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