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Aprikosen Hamlet ―武蔵野人狼事変―

第3章 「愚者」THE FOOL


かながわ うた いちご
神奈川 雅楽 莓
「…あっ、また味方が堕ちた! ランサーⅣ(four)とアーチャーⅤ(five)が撃墜されました! 残る味方は、私を入れても5機しか居ないよ…」@Su-37

念々佳「いいえ、あと4機よ。たった今、バーサーカーⅪ(eleven)も殺られたから…」@F/A-18E

莓「どうしよう念々佳? 私達、追い詰められてるよ!」

念々佳「諦めちゃ駄目よ、莓。すぐに援軍が到着するわ! それに、私達なら絶対勝てる。敵が何者でも、美保と長門には指一本触れさせない! それでも掛かって来るならば、この禅定門を撃ち抜いて逝きなさい!」

 あの数年前、未熟にして最若の少年兵でしかなかった禅定門念々佳(ぜんじょうもん ねねか)は、今となっては立派な空軍将校に昇格し、新たに出逢った神奈川雅楽莓(かながわ うた いちご)や黒沢俄勝大姉蓬艾(くろさわ がしょうだいし よもぎ)と並んで、ポタージュ中隊に不可欠なパイロットと成っていた。

 間もなくレーダーに、味方色の新たな反応が表示された。これは即ち、援軍の到着を意味する。
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