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【HQ東】君の相手をこの俺に

第8章 私の相手は貴方だけ


「へ、へ、変な事言ってごめんね。あの、あのね。」
とどんどん顔を赤くさせ
「あの、東峰が部活頑張ってるのも知ってるし、ヘタレなのも、付き合うのと部活と両立できる器用さもないことは分かってるんだけど、あの、その、私で良ければその、付き合う相手にしてくれませんか!!」
真っ赤になりながらそう言う名
「いや、つーか、そこまで言われてしまう程か俺」
と渇いた笑いをする東峰に
「違っ、いや違わないんだけど、私はそんな東峰が好きでっ」
と慌てながらも好きだと言われ、恥ずかしさが増していく。
「ごめんな、こんな奴でっっっ」
と二人してあたふたしまくる光景がお互いやけに可笑しくて、目を合わせると笑えてしまった。
「俺、もっと頼りになる奴になるよ」
「うん」
「結局転びそうになったしな」
そう笑う東峰。
「私、もしかしたら私と部活どっち?!とか聞くかもよ?」
「あー、なんかあるあるだな。ま、俺もありそうだけどな?」
「?」
「被服と俺とどっちとか?」
そう言えば笑い返してくれる名。
「名」
「ん?」
「相手、俺を選んでくれてありがとう」
笑顔の東峰に惚けてしまう名
「俺こんなだけどさ、名が好きだわ」
「うん」
照れる名は口をパクパクさせながら一息ついて
「私も、私もこんなだけど、東峰が好きです」
「本当に俺の相手になって?」
そうして東峰は名の指に残る指輪に触れる。
「はいっ」
その笑顔をずっと手にしていたい。泣かせる事がないように、いつか君から離れていく事があるかもしれなくても、君を支えたいし、支えられたい。こんな俺だけど、俺の相手は君だけで、君の相手は俺だけであってほしい。
「なんか、結局堂々巡り?」
「似た者同士なのかもなー」
「今度の試合見に行くね」
「それは、負けてられないな」
そうだよと笑う君。なんでだろう。こんなに一緒に居て笑ってばかり居られるのはやっぱり君だけなんだ。
「良いお付き合い記念日になりましたね」
と大荷物で笑う名
「俺転びそうになったけどな」
「まだ気にしてる」
とお互い笑って、
「「宜しくお願いします」」
とお互い、相手は君だけですと思いながら結局両想いだった恋は幕を閉じた。
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