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【HQ東】君の相手をこの俺に

第7章 君の相手をこの俺に


と菅原が晴れやかな表情をする。
「いや、しない。しないから」
「しろってー」
「おすなースガ」
大地の所はまだ一方通行だけど、こっちは両想い。お互いがお互いに遠慮してくっつかないのは見ていてなんだかやるせない。しかも理由が方や両立が出来ないから、方やそれを分かって部活動を応援したいからってなんだソレ。つーか、そこ男だったら両立しろよ!
「スガ、それ全部、いや、最後の方だけ漏れてる」
「だって大地もそう思うべ!?」
「まぁな。じれったくはなるよなー」
そう言う澤村に、お前達もな!なんてことは言えない菅原と東峰。その日の帰り道、最後まで恋話をされ疲れきってしまった東峰。次の日いつもの様に今回はコサージュを作る名を見て
「あのさ」
「あ、おはよ東峰」
「あの、さ。やっぱアレやった方が良いのか?」
「あれ?」
「その、あー、パフォーマンス?」
「パフォー・・・!!!いい!いい!大丈夫っ!」「そ、そうか」
ごめんなと苦笑する東峰と真っ赤になる名。
(断ってしまった)
と残念がる名に
(断られてしまった)
と残念がる東峰。そうは言っても女子が欲しがる指輪なんて知らないし、
(高っ)
と休日の部活動後、少し離れたショッピングモールまで足を伸ばして品定めをしに行ったが値段を見て唖然とする。財布とは相談せずとも無理な話で、名の趣味もわからない訳で、
(断られたしな)
とモール内をぶらりと見て交通費だけがかかる日となってしまった。文化祭まで一週間をきったそれからは怒涛の一週間。ジャケットのフィッティングを済ませ、文化祭の準備をし、部活をし、校内が常に賑やかになる。
「明日っすね旭さん!!」
「見に行きますよ!!旭さんの勇姿!!」
「来ないでいいから。恥ずかしいから。死んじゃうから」
「もう諦めろー。明日だぞー」
と田中達に茶化される東峰に声をかける澤村と菅原。
『東峰明日ショーでんだって?俺抜けてそれだけ見に行くわ。こけんなよー』
と笑う鵜養監督を思い出し、また緊張で身震いする東峰。靴も、衣装も、明日の髪型、メイクも軽くされる明日。
「汗くさいまんまで行くなよー」
「行かないよっ」
「当日こけんなよ」
「なんでお前らそーゆー事ばっか言うんだよっ」
そう言うと笑う澤村達は、からかいもあるし、嬉しさもあり、友人の恋愛の行く末に期待をしていた。
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