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【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです

第1章 大胆な告白


「少女漫画的展開!」


 みのりんの尋問に耐えられず、洗いざらい昨日の出来事を話してしまった。恥ずかしくて死にたい。そんな私の気持ちを他所に、みのりんはハイテンションだった。


「もう付き合っちゃえばいいじゃん!」
「そんな事出来ないよ!岩ちゃんとはまだ知り合ったばっかりだし。好きかどうか分からないのに付き合うなんて失礼だよ!それに、そもそも付き合おうなんて言われてない…から。」


 好きだとは言われたけど、付き合おうとは言われてない。岩ちゃんも付き合って欲しいとは言わないって言ってたし。


「付き合ったら好きになるかもしれないじゃん?」
「だから付き合おうなんて言われてないから!」
「好き=付き合おうでしょ?」


 彼氏なんていた事もなければ、好きな人がいた事も無い。毎日友達と遊んで、たまに部活の助っ人して、兎に角自由気ままに過ごしてたから、恋愛とは無縁だったし。てか、男友達すらいなかったから、どうしていいのか余計分かんないし!


「みのりん五月蝿い。」


 ずっと黙って話を聞いていたマッキーが口を開いた。


「ちょっと五月蝿いって何よ!」
「朝からハイテンションやめて。」
「マッキーこそ朝からローテンションやめて。」


 マッキーの真似をして真顔でそう言ったみのりんが面白くて、声を上げて笑った。
 そこで岩ちゃんの話題は終了となり、ホッとした。チャイムが鳴り、慌てて席に着こうとすると、マッキーにすれ違いざまに肩を叩かれた。


「郁は別に焦んなくていいんだからね。」


 優しく笑うマッキーを見て、スッと心が軽くなった気がした。


「マッキー大好き!」


 マッキーに抱き着こうと両腕を広げ、マッキーに飛びかかったが、躱されて、そのまま地面に倒れた。


「永野、コントはいいから早く席着けー。」
「先生!コントじゃないから!そこは大丈夫かって聞くところでしょ!?」


 どっとクラス中が笑いに包まれた。
 岩ちゃんと話すのは楽しいと思う。いい人だとも思う。けど、まだ恋愛とかよく分かんないし、こうやって馬鹿やってる方が私は合ってる。

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