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溺愛中

第3章 後夜祭のお伽話




「はい、じゃあうちのクラスは性転換メイド執事カフェってことでー!次に買い出し係だけど…」



あれから特に何事もなく、季節は秋になった。
教室がざわざわしている中、委員長の声が響く。

そう、もうすぐ私たちの通う美原高校では、美原祭、すなわち文化祭が行われようとしているのだ。



「まあ誰もいないよなー…っと、おお、松永!!じゃあよろしく!!」



おお、よく手あげるな…こんなめんどくさいの…いやはや、尊敬ですわ…



「小咲さんも連れてっていい?」

「えっ」

「いいよいいよ、いくらでも連れてって!」

「いやちょっと!!!」



じゃあ買い出し係は松永と小咲なー、なんていいながら黒板に書く委員長。

いやいや、私OK出してないんだけど…ていうか松永さんは何故私めを…今までほとんど喋ったことないのに…はあ。



「じゃあ明日の放課後から始めたいんで、松永と小咲は今日中に買い出しよろしく!…はいこれ、とりあえずのリストと金な、また追加する分も出てくると思うからくれぐれも無駄遣いはするなよ!!」

「わかったわ」



そう言って委員長からお金とリストを受け取る松永さん。

…っていうか美人だなあ、どっかのお嬢さまみたい。



キーンコーンカーンコーン



「これで終わりまーす、2人とも、あとよろしく!じゃ起立!」


委員長の掛け声で挨拶をし、鞄を準備する。



「小咲さん、行きましょう?」

「あ、うん!!」



教室を出る松永さんについていき、歩きながら皐月にメールを打った。



【買い出し係になっちゃったから、悪いけど今日は先帰っといて!!ごめんねー_| ̄|○】



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