第45章 『岩橋玄樹.END』
『別れたっていうか…なんの話もしないまま
あたしが逃げて来ちゃいました…』
岩「そっか…」
冷静に答えてくれたことに少し驚いた。
君はまたいっそう目を腫らして、
目線はずっと下を向いてる。
岩「あのさ、」
だからその表情を笑顔に変えたくて、
岩「今度ぱあっと遊びに行かない?」
『遊びに…ですか?』
岩「そう!お互いの都合いい日にさ、
なんなら勇太も誘うしw」
いつもの何倍かのテンションで、
君に元気になってほしくて。
『………』
岩「あっ、嫌なら全然いいんだけど…」
急に黙ってしまった君に
やっぱり不謹慎だったかなと後悔してたら、
『…いいですね、行きましょ』
とまだ本調子じゃないにしろ、
君が微笑んでOKを出してくれた。
そのデートを何度か重ねて、
忘れられなくても痛みが薄れて、
傷が少しずつ癒えてくれたらいいなって。
そしていつか君が前を向いて笑える時、
………僕は君に告白するよ。
岩橋玄樹.END 終わり