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【ハイキュー】君じゃなきゃダメな理由【月島目線】

第12章 熱の違い


そんな日々が過ぎ

6月2日IH予選…

二回戦ともストレートで勝った。あの伊達高にもだ。

由佳は興奮して喜んでいた。

次が青葉城西って事を知らないから。

あの時の練習試合を風邪で休んで見ていないから。

6月3日

青葉城西戦は、奮闘したものの勝てなかった。

頑張ってはみたけれど。強かった…。

でも僕が少しびっくりしたのが由佳が

及川って人のサーブをみてもそこまで驚かなかった事と、

それが当たり前といった顔をしていた事だった。

帰りに部員全員でご飯を食べて…。

みんなボロボロ泣いていた。

仕方ないデショ…。

あっちが僕達より上手かった。

ただそれだけなんだから。

山口は島田マートに寄るっていい、

僕達は二人で帰る事になった。

帰りに由佳はポロっと涙を流しながら

「悔しい…ね…。みんなはきっと…もっと悔しいと思うけど…悔しい」

「仕方ないデショ。あっちが僕達より上手かっただけなんだから」

「うん…だから…次は…どこにも…負けないでよ…蛍…」

由佳はそう言うと手をギュッと強く強く握ってきた。

「無理言わないでよ…。」

「春高…行くなら、もうどこにも負けられないよ…!」

負けて泣くほどの事でもないから。

僕はそれに返事はしなかった。

たかが部活にそこまで熱を入れられないから。

春高か…

三年は残るのだろうか?

春高に行くとは前に言ってはいたけれど、

実際受験もあるから大変だろう。

僕だったら部には残らない。

ヒックヒックしている由佳に落ち着きなよ。

と言いて背中をさする。

ふと頭を過ったのは、

三年が引退したらこれ以上泣きそうだな。と思った。

そんな事をしていたら由佳のマンション前についていた。

またね明日ね。

ってお互い言い別れた。

そこまで…部活で負けた事が泣くほどの事なのだろうか…?

由佳はマネジャーなのになんでそこまで悔しがれるの?

僕もいつか由佳の気持ちがわかる時が来るのだろうか?

泣きたくなる程悔しくなる負けが。
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