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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第3章 憎悪



 実際のところ、どうなのだろう。今までは、カルデアが、私の魔力を補ってくれていたから、サーヴァントと契約を継続させることができていた。でも、今のアヴェンジャーは違う。クラススキルもあるかもしれないが、それでも、基本的には私の魔力が、原動力になるはずだ。これは、ハッキリと聞いておかないと、今後の戦闘にも影響が出てしまう。

「ねぇ、アヴェンジャー。魔力は、足りる? 大丈夫?」
 恐る恐る、アヴェンジャーに尋ねてみる。
「通常戦闘ならば、全く問題はあるまい。クラススキルも、十全に機能し始めた。」
「そ、そっか……。」
 返って答えは、そう悪いものではなかった。ただ、クラススキルが機能“し始めた”ということは、ここに来てからすぐには、充分に機能していなかったということなのだろう。まぁ、あんなに微弱なパスしか通っていなかったのだから、無理からぬ話だ。

「――――――ふむ。成る程な。“此処”はどうやら、“俺”と相性が良いな。魔力の自動回復ペースも、カルデアにいた時と比べて速い。完全なアウェイという訳ではないようだぞ? マスター。」
 アヴェンジャーは、少し機嫌が良さそうに、口を開いた。アウェイじゃない、とは、どういうことなのだろう? アウェイも何も、アヴェンジャーは、ここに来るのは初めてのはずだ。それが、なんで? 今までこの地で行われた聖杯戦争に、巌窟王が参加したなんていう記録も知らないし、そもそも日本にそれほど縁(ゆかり)のある英霊ではないだろう。
「どういうこと……?」
「アヴェンジャーのクラススキルを忘れたか? アヴェンジャーはある程度、自らのクラススキルで、魔力を回復させられる上に、能力を強化できる。その源となるものは何か、という話だ。」
「アヴェンジャーの魔力の源……? 怨念とか、悪意とか、だったよね……。」
「その通りだ、マスター。」
「あ……。」
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