第3章 モルヒネを追って
紅雀、ミンク、ノイズ、クリア、俺…という異色のメンバーながらもモルヒネの奴等を追って辿り着いたアジトらしき倉庫。
中に足を踏み入れれば、何が起こってもおかしくない。
むしろ、何も無い筈がない。
そこでノイズは俺達のサポート側に回ってもらう為、中へは紅雀、ミンク、クリア、俺の四人で向かう事になった。
蓮はここへ来る前に予め、鞄に入れてスリープモードに設定してある。
ノイズのパソコンからの遠隔操作のお陰でここまで無事に来れたが、この地域は本来なら立ち入り禁止区域だ。
万が一を考えて、オールメイトから発する信号が感知されないよう皆起動しないことになっていた。
「ワクワクしますね」
「遊びじゃないっつーの」
緊張感の欠片もないようなクリアの態度に内心呆れる。
「……行くぞ」
その場の空気を戻すようなミンクの短い掛け声に、ごくりと息を飲む。
そしてミンクの声を合図に、紅雀が倉庫の扉を開いた。