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Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】

第9章 やっぱり君が好き


テレビの電源を落とすと同時に、テーブルの上のスマホが震え出す。

しかもそれは、数秒と間を開けずに震え続け…

仕方なくそれを手に取る。

相手なんて見なくたって分かってる。

でも、この勢いで送られたら…

読むの大変だよな…

俺はため息を一つ落して、アプリを起動させた。

『ねぇねぇ、どうだった?』

『面白かった?』

『俺、超かっこよくなかった?』

なんなんだよ、この質問攻めは…

半ば呆れながらも、

『ドラマは面白かったですよ』

ありきたりな返事を返した。

一応、自分なりに感想は伝えたつもり…

だったのに、

『ドラマは、って何?』

『俺はどうだったの?』

質問攻めが止むことはなく…

『なかなかイケメてましたよ』

嘘じゃない。
画面に映った相葉さんは、いつもとは違った、少しだけ落ち着いた雰囲気で…

でもって女ったらし…

分かるけどね?

相葉さんモテるしね?

俺はアプリを閉じてテーブルの上にスマホを戻した。

それでもスマホは鳴り続け…

業を煮やした俺は、

「あのさあ、なんで隣にいんのにわざわざLINEしてくんの? 意味が分かんないだけど」

隣でスマホと睨めっこをする相葉さんに向かって、苦情を言う。

でも当の本人は、至ってあっけらかんとしてて…

「ねぇ、ドラマの俺と、今の俺、和はどっちが好き?」

なんて聞いてくる。

答えなんてさ、今更口にしなくたって分かってんのに…
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