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君と回る世界

第4章 君と一緒なら…


「人のもんに勝手に手出すなって…

何回言うたら解んねんお前は!?」



そんな聞き覚えのある怒鳴り声と共に

引き寄せられた腕の中で

ゆっくりと顔をあげると…




そこには


今にも噛みつきそうな顔で

岡村さんを威嚇する

村上さんの顔が見える…



これが現実なのか夢なのか


訳が解らないまま

ぼんやりと動けずにいる私をよそに




「でも…そいつ…前は違うやつと…」


なんてしどろもどろになりなががら

後ずさりする岡村さんに…



「知ってるわ…そんなん(笑)

そいつは俺の変わりに…

花の側におってくれただけや!


でもこれからは俺が相手やからな?

お前がこれからもこいつの回りを

離れへんつもりなんやったら…

覚悟しとけよ(笑)?」



そんな言葉を笑顔で言い放ち

村上さんは私を抱きしめる腕に

ぎゅっと力を入れる…





村上さんの笑顔の迫力に負け

逃げるように岡村さんは

どこかへ行ってしまって…



二人きりになったその場に

なんだか少し気まずい空気が流れる…




でもそんな空気を破ったのは


抱きしめていた私の体を離して


勢いよく頭を下げた村上さんの



「すまんかった…花…!」




そんな一言だった…
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