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2人の距離〜和さん目線〜

第6章 2人の距離 6




次の日も、その次の日も。


何だかいつもより距離が近い気がする。

無意識なのか別に何かしてくる訳ではないのだけれど



寝る時も由梨から手を握ってきたり背を向けても背後から抱きついてきたり。

嫌じゃない、むしろ嬉しいし大歓迎。

大歓迎

だけどそろそろ俺の身体が悲鳴をあげそうだった。








ある日相葉さんと夜ご飯を食べに来ていた時、約束もしていない翔さんが途中からやってきた。


「あれ?どうしたんですか?」
そう聞くと何故かニタリ顔で、へへぇ。と笑い俺の隣に座り飲み物の注文をする

「相葉くんに聞いたのよ。ちょっと渡したいもんがあってさ。」
タバコに火をつけ吸いながら紙袋を渡された


ん?


なんだ?


とりあえず中身を見てみると記憶が蘇る



そういえばこの人に頼んでたわ


以前指輪をもはや押し売りの様に買わされとりあえずお金だけ払って翔さんに丸投げしていたのを思い出した

「え、なに?出来たの?」
ちょっと見せてよー。と興味津々に言う相葉さんにハハッと笑う翔さん

「いや、中身はちゃんと包装されてるから見えないでしょ」

「えー。じゃっ。ちょっとだけ開けてみようぜ」
わざとらしくそう言うので、ばかっ!と向かい座ってる相葉さんにチョップする翔さん


「別に良いけど。どうせそのままあげるつもりだったし」
2人のやり取りを横目にそう言うと、えっ?と言う顔をする2人


「いやいやっ!あれやんないの!…これっ!」
散々開けようとか言ってた人が両手でパカッと開ける仕草をする。


「逆にさ、俺がそれやってる想像つく?」
俺の言葉に、ないね。と真顔で即答する翔さん



それならということで開けようとした時に翔さんの飲み物が届いて咄嗟に足元に隠す相葉さん


「あっぶねー。バレちゃう。バレちゃう」
笑いながらそう言うので、こんなんじゃバレないから。と言った

「バレるというより変な勘違いが生まれるかも」
想像しながらなのか笑いながら言う翔さんに思わず吹き出した

要するに、

この3人の誰かに指輪をあげたってこと


「いやいや。ないっしょ。さすがに」
笑いながらそう言うと、わかんねぇよ?とちょっと眉毛を上げ気味にふざける翔さん
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