第6章 2人の距離 6
楽屋に戻り急いでスーツを脱ぎ私服に着替える
そして皆んながいたけど目の前で直ぐに由梨に連絡した。
出た瞬間に、見た?と聞くと突然吹き出し、はい。と言う
「ちょっと笑いすぎ、まじで勘弁してよ」
困りながらも自身も笑ってると、すみません。と謝られた
「私達。兼ねてから交際してたんですね」
由梨の言葉を聞いた瞬間クフフッと吹き出す
やっぱりね。
何となくそこらへんふわっとさせてたから
そーみたい。と返すとフフッと笑い返された
「今から一旦戻るからさ、とりあえず準備して待っててよ」
今日は結構ハードスケジュール
由梨は仕事までに引っ越しの荷造りを済ませその間に婚姻届の提出。
俺は会見後急いで一旦帰り一緒に提出しに行きそのまままた仕事に戻る
そして仕事から帰って来たら荷物を代わりに運び出すという強行スケジュール
その後急いで家に戻り婚姻届を提出して仕事も順調に終わり戻り既にいくつか車に詰め込んであったがまだ詰めれそうだと思い部屋の中に入った。
そして持って行こうとした時にあるのものに目が付く
あ、これ。
捨てるであろう物の山にあったのは昔一度だけ目にしたことがあるもので
手に取ってみるとやっぱり思った通り
それはブルーの下着で思い出し笑いが出てしまう
そういえば。あんなことあったよな。
あれから考えると随分環境も関係性も変わったと思う
それでも出会ってから随分経つけど由梨の持っている雰囲気やにおいは変わらなくて。
それが今近くに居ると思うと不思議な気分になる
どうして結婚しようと思ったのか
今でも時々わからなくなるけどそれはやっぱり由梨だからってのがもちろん一番だけど
この人が好きだからって理由じゃない事は確か
この人じゃないと結婚してくれないだろうと思ったのが一番の理由だと思ってる
そうだ。とちょっとした悪戯心で持っていた下着を荷物の中に紛れ込ませる
これは俺が由梨を気に入りはじめるきっかけみたいなもんだから。
簡単に捨てられては困る