第3章 〜Secret〜
『レトさんってさ…………好きな人いるの?』
俺はそれを聞いて一瞬固まった。
……俺がキヨくんの事好きって言ったら、キヨくんどんな顔するんやろうな……男に告白されても困るよなぁ……
今はまだ言えないと思い、『居るよ』とだけ返した。
でも、そう言ったのが間違いだったのか、キヨくんは一瞬暗い顔をして、その後すぐに目をキラキラさせて、誰なのかを聞き出そうとしてきた。
そんなキヨくんを適当にあしらって、俺達は実況を撮りだした。
実況中、2人でいつもの様に楽しく撮ってるはずなのに、キヨくんはなんか違う事を考えてるみたいで…心の奥がズキンと傷んだ。