第3章 大人と子供の境界線
土方さんの様子を見に行こうと襖に手をやればその手は総悟によって遮られ、気が付けば天井を見上げていた。
あれ…?押し倒されて、る?
『そ、総悟?』
『なんでィ?』
『なんでアタシが押し倒されてんだ?』
『分かりやせんか?』
アタシの腕を掴む総悟の手に力が篭る。
『いっ……、分かるわけないだろ?』
『そうかい。アンタも仕置が必要みてぇだな』
いとも簡単にアタシの腕が頭上で束ねられる。
抵抗したくとも出来ない。
ゆっくりと総悟の顔を見上げればその瞳は何時ものふざけたものでなく仕事の時などに見せる本気の瞳だった。
『そ、総悟っ…』
『……あんまり騒ぐと聞こえやすぜ?』
『っ…‼︎』
耳元で囁く声は何時もより数段甘くそれでいて冷たい。背筋をぞくりと何かが走り微かに身を捩らせた。
『総悟、ごめん…っ謝るから』
『別に謝って欲しい訳じゃねぇ。大人しくしてろィ』
『っ…ぁ…』
耳朶に熱いものがまとわりつく。
それが総悟の舌であることは言われなくても分かる。
ドキドキするのとは少し違うざわついた気持ちと総悟が触れた場所からするピリピリした感じにアタシはただされるがままになっていた。