第18章 甘夏の謌【幸村】
「ハッ…っ…駄目じゃ…ねー癖に…っ…」
可愛くて愛しい女に己自身を締め付けられながら、ガンガンと遠慮なく腰を振り、快楽に塗れながら幸村がそう言って言葉でも攻め立てると、
「ああっ!ホントなのっ!あ!…あん…!…あ!…っおかしくなっちゃ…ああ!」
いつも強がりばかりの美蘭も、流石に全身を支配する愛しい恋人から与えられる快楽に飲み込まれ、喘ぎ声をあげるしかなくなってきた。
「…んじゃ…っ…ますます止めれねー…っ。」
素直に甘えたり甘やかしたりが苦手な幸村は、自分のせいで2人の普段の雰囲気が甘くなりにくい事くらいは知っている。
だが、いつも自分のせいとはいえ、強がりばかりの美蘭が、徐々に自分に観念していく様は、
男が誰しも満たしたいと思うであろう征服感を満たした。
「意地悪っ!…っあ…っん…っ」
もう弱々しい言葉の抵抗だけで、
身体中を快楽に飲み込まれ受け容れている美蘭。
暫く会えなかった間に積もった思いと
昨夜突き放されたと思ったのが勘違いであったという安堵と
こんなに誰かを愛しいと思えるなど知らなかった恋情と
それら全てに増幅させられた快楽に後押しされ
「そんな顔…っ…ハ…ッ…煽ってるだけなんだよ!」
より激しく腰を振ると、さらに溢れ出た愛液で滑りが良くなった蜜壺が、ついに痙攣を始めた。
「…っあ…んっ…イッ…ちゃうよ…っ」
男根をギュウギュウと締め付けながら、自分が与えている快楽に陥落しようとしている恋人の表情は、ずっと見ていたいと思うほどに美しく、いやらしかった。
「…っふ…俺も…ッ…く…っ気持ち…い…っ」
幸村も満足しているのが嬉しくて、揺さぶられながら、思わず美蘭が笑みを浮かべると、
幸村は一瞬、照れたように頬を赤らめたが、
覚悟を決めたように激しく腰を振り出した。
「…っ…ハ…っ…も…イクぞ…っ」
限界まで膨れ上がった男根による、より激しくなった抽送は
ぱちゅん!ぱちゅん!ぱちゅん!と、卑猥な水音を鳴り響かせ
2人を快楽の頂点へと誘った。
蕾を押しつぶすように刺激された美蘭は
「…あ…あん…っも…ダメっ…あああっ!!!」
叫ぶように達し
「……っ…イく…っ…」
ほぼ同時に達した幸村は
快楽と幸せに塗れた白濁を放った。