第1章 加州清光①
「…ンン…も、やめ…っ…アァッ」
グチュンッとわざとらしく音を立てながら固く反りたった彼のモノが私を突き上げる。
何度も何度も。
「…アッ…い、やっ……」
「だーめ。俺怒ってるんだよねー」
そう言いながら私を見下ろす彼の目は酷く冷たかった。
「何?分かんないの?主ってほんと…馬鹿だよ、ね」
一度抜きかけたのをまた一気に奥へと突き上げる。
「…ンンンッ」
私は簡単に果ててしまう。
「なん、で…」
「主は俺だけの主なのにさ…なんで皆と話すの?ねえ?」
グチュンッ
「…ンアッ、イッた、ばっかだから…やめっ…ンッ」
私の言葉を遮るように口づけをしてくる彼。
角度を変え何度も何度も。
彼が離れる頃には二人の間にはうっすらと糸が垂れる。
「ははっ、主ほんとキス好きだよねー。トロトロじゃん」
「ち、ちがっ…」
私がそう言うと彼は突然私の中からモノを引き抜く。
「な、んで…?」
「だって主、嫌なんでしょ?俺も主が俺だけ見てくれないと嫌だしー」
意地悪そうに笑いながら私を見ている。
本当は分かってるくせに…。
「清光…おねがっ、…清光が欲しい…」
「はぁっ…あんたってほんとズルい」
再び彼の熱いのが私の中に入ってくる。
そうだ、私はずるい。
彼が欲しがっている言葉を上げることが出来ない。
「…ハァッ…ンッ…ごめ、ん」
「はぁっ…主…」
清光の呼吸が段々浅くなる。きっと限界が近いのだろう。
「いいよ…ンッ。出してッ」
「…ンッ…クッ」
私の中でドクドクと脈打っているのが分かる。
ドサッと私の上に倒れこむ彼の頭を撫でてやると嬉しそうにする。
私は貴方だけの物にはなれないのごめんね…。
今宵もまた一つ罪を重ねる。