第1章 森の桂木くまさん
森の桂木くまさん
ある日森の中を歩いていたら、くまさんに出会いました。
綺麗な花が咲く森で、彼は『桂木くま』と名乗りました。
桂木くまさんが言いました。「キミはこんな所に居てはいけない!早くお帰りなさい」と。
私はもっとお話をしていたかったけど、桂木くまさんの言う事を聞いて渋々歩きだしました。
どの位たったでしょうか、一人で歩いていると後ろから近づいて来る人がいました。桂木くまさんです。
桂木くまさんは少し慌てて追いかけて来ました。
「待って!落し物だよ」桂木くまさんが持って来てくれたのは白い貝殻のイヤリング。どうやら片方のイヤリングを落としていたらしい。
「ありがとう!」これは母の形見のイヤリング。とても大切な思い出が詰まった物。お礼に歌を歌いましょう!母の好きだったあの歌を。