第7章 空想の森~幸村~
紅音が来てから、数ヶ月経ったある日、
幸村は佐助に頼んでおいた報告に息を飲んだ。
【◯年前の情報】
森の小屋にいた蜘蛛女の祖先は、ある女で最期であった。
その女には、子供がいた。
ある日、その子供が外に出て襲われた。その時、悲鳴をあげると、その子供の母である蜘蛛女は、自ら命を断ち死んだ。
残ったのは子供のみである。
予測:その子供は人間である。
幸村は、そっとその情報を燃やした。
「幸村!」
「幸!」
「あそぼ!!」
向こうから、小梅と佐助と紅音の声が聞こえた。
幸村は、
「おー!」
と言って向こうの方に向かった。
『空想の森〜幸村〜』終